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最強サーフブランク徹底比較 オススメの使用法と選び方 マグナムクラフト ロジギア

2020/04/01
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  • ロッドビルディング・カスタム

最強サーフブランク徹底比較 オススメの使用法と選び方 

ロッドビルディングを楽しんでいる方、これから始めようと思っている方、作りたいロッドの釣種は決めていても どのブランクを使おうかと悩んでいる方はたくさんいらっしゃると思います。「マグナムクラフト」「ロジギア」「ジャストエース」「マタギ」他にも多数ブランクブランドはありますが、主要4ブランドすべてを取扱いしているタックルオフ中吉田店のスタッフが実際に製作・実釣を重ね体感した経験を元に 静岡エリアで最も適したブランクを選び出しました!今回はポイントを「静岡サーフ」に設定し「マグナムクラフト」と「ロジギア」を徹底比較する事でそれぞれの長所を記事にさせていただきたいと思います。みなさん調子の好みは様々だと思いますので、この記事を参考にサーフブランク選びのヒントとして活用ください。

  1.  もくじ
    Ⅰ静岡サーフでのルアーフィッシングとは
    Ⅱマグナムクラフトとは
    Ⅲロジギアとは
    Ⅳガイドセッティング
    Ⅴグリップパーツセッティング
    Ⅵ製作者兼実釣テスト者紹介
    Ⅶ実釣テストの成果
    Ⅷ結論 静岡サーフ最強ブランクはこれ!
    Ⅸ総評
    Ⅹそれぞれのオススメの使用法と選び方
    Ⅺまとめ

静岡サーフでのルアーフィッシングとは

静岡サーフとは静岡市に属するサーフを指し三保海岸等が有名です。基本的に急深な地形が多くキャスティングで届く範囲でも20m以上の水深のあるポイントもあります。潮の流れやラインの太さにもよりますが40g以上のルアーを使用するケースが最も多いです。対象魚としては、ブリなどの大型青物、ヒラメ、マダイ、シーバス、など様々な魚が狙えます。

静岡サーフに向いているロッドのスペックと比較対象に選んだブランク

一般的には10f以上でルアーMAX40g以上のショアジグロッドが適しています。

この徹底比較では

「マグナムクラフト アカメスペシャルAK1150」11f  ルアーMAX50g

「ロジギア ショアウェーブ109」10.9f ルアーMAX50g

この2本がスペックも近く静岡サーフに適していると考えたため比較対象として選びました。

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マグナムクラフトとは

30t、35t、40tの高弾性カーボンを適材適所に使用し、台湾在住の日本人の方が開発されたキャストして良し、曲げて良しの素晴らしいブランクブランドです。

アカメスペシャルAK1150とは

日本三大怪魚、幻の魚アカメの名前を冠したシリーズです。アカメの他にヒラスズキなどにも対応できる調子で、しなやかなシーバスロッドにパワーを加えたような調子です。

全長3300mm(仕舞寸法1690mm 2ピース) 自重128g
ティップ先径 2.1mm バット元径 17.8mm
ルアーウェイト:MAX 50g

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ロジギアとは

イシグロが釣り人の理想を形にするべく開発したブランクブランドです。これ以上ない感度・飛距離・軽さ・操作性を手に入れるため最高級のカーボンシートを使い超高弾性ロッドを実現させました。高弾性カーボンは細マッチョで、脂肪(接着剤)が少なく筋肉量(弾性が高い)が多い仕様となっております。簡単に言いますと、軽くて細いのにパワーと反発力はものすごく強いって事です。

ショアウェーブ109とは

イシグロスタッフがテストを繰り返し開発したサーフブランクで40tの高弾性カーボンによる圧倒的な飛距離とティップは弾性を下げたカーボンでしなやかに、更にバット部はクロスカーボン仕様で強靭なパワーを生み出しています。MH(ミディアムハード)なショアジグロッドのような調子です。

全長3277mm(仕舞寸法1680mm 2ピース) 自重137g
ティップ先径 2.3mm バット元径 16.5mm
ルアーウェイト:MAX 50g 

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ガイドセッティング

今回はスペックの近いブランクを比較するための企画なので、ガイドセッティングはどちらも全く同じ仕様にしました。どうしてもガイドの個数や取り付け位置によって調子の違いが出てきてしまうため、ブランクそのものを比較するべくあえて同じにしました。

使用したガイド及びセッティングは以下となります。

富士工業
T-KGST 7-2.4
T-KTSG 7S ×4個
T-KTSG10S
T-KLSG12S
T-RVTG16FH
T-RVTG25FH
(ガイド間隔 10-12-16-20-26-32-40-50cm)

ブランクの性能を最大限発揮させるべく軽量かつ高性能のトルザイトリングガイドを使用しました。

トルザイトリングガイドとは

富士工業が開発したセラミックリングの最高峰として君臨する「Sic」を上回る究極の薄さで口径を広げる事に成功、それによってサイズダウンが可能になり軽量化を実現できる最上級ガイドです。

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グリップパーツセッティング

ガイドセッティング同様全く同じ物を使用しています。比較する企画のためデザインはシンプルにしてあります。

富士工業
パイプシート「DPS SD18」
ロックナット「LOGR18/AN」

釣り工房マタギ
フロントグリップ前側ワインディングチェック「HTWC-B14.5DG」
パイプシート後側ワインディングチェック「HTWC-B16DG」
フロントグリップ「DJF18S-15」

ジャストエース
SD18用リールシートリングスクリュー側「ALDF-D18GM」
SD18用リールシートリング固定フード側「ALDR-D18GM」
リアグリップ「TRG27-10EBK17B」
エンドグリップ「REC-30RC17」

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製作者兼実釣テスト者紹介

タックルオフ中吉田店が誇るサーフ職人のスタッフ大石です。

ビルディング歴10年
サーフルアー歴10年
釣りを愛し、地元静岡で釣りを続けています。極度の船酔いがあることから、本当はやりたい船釣りは諦め(笑)ショアの釣りに専念しています。

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実釣テストの成果

実際に同じガイドセッティング、同じグリップパーツセッティングでAK1150とショアウェーブ109を製作しましたが似たようなスペックでも使用感には大きな差が出ました。(以下はタックルオフ中吉田独自の感想になります。感覚によるため個人差はあります。またガイドセッティング等でも変わります。参考としてご活用ください。)

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結論 静岡サーフ最強ブランクはこれ!

「ロジギア ショアウェーブ109」

それではその理由を各項目で解説していきます。

ロッドの重さ

上記のブランク紹介時にも書きましたが

アカメSP AK1150  128g
ショアウェーブ109 137g

とアカメのほうが軽量です。長時間釣りをするにあたって軽いほうがいいに決まっていますし感度も軽いほうが良いというのが定説です。

キャスト時の感覚

アカメSPはプラグの重みを感じながらキャスト出来ますが、40gを超えるメタルジグでは竿が曲がり過ぎてダルンとした感覚があります。ショアウェーブはメタルジグ40gをシャキッとピシッと投げられます。反面、軽いプラグは竿が曲がらず反発によるキャスト感が感じられにくいです。

メタルジグ40g

プラグ25g
アカメSP1150 ★★★ ★★★★★
ショアウェーブ109 ★★★★★ ★★★
ルアーを動かした時の伝わり方

アカメSPはプラグの動きを柔軟な穂先がうまく手に伝えてくれます。メタルジグだとティップが入り込み易く動きが解りづらいです。ショアウェーブはメタルジグでの潮の流れ、重さを感じやすいです。そのためフォール時、リトリーブ時のメタルジグの動きも感じやすいです。プラグだと強い流れのシチュエーションでないと動きは伝わりづらいです。

メタルジグ40g プラグ25g
アカメSP1150

★★★

★★★★★
ショアウェーブ109 ★★★★★ ★★★

フッキング時の反応

好みが出るところではありますがアカメSPは魚の重さ載せてベリーの真ん中辺りでフッキングするイメージです。ショアウェーブはベリーの先端辺りを使い、少ない力でフッキング出来ます。

フッキング時の反応
アカメSP1150 ★★★★
ショアウェーブ109 ★★★★
やりとり中の竿のしなり

魚の大きさによって違いが出ますが、アカメSPはベリー真ん中辺りからバットまででやり取りするイメージです。ショアウェーブはベリー先端辺りからロッド中央まででやり取りするイメージです。

やりとり中の竿のしなり
アカメSP1150 ★★★★
ショアウェーブ109 ★★★★
ポンピング時のリフト力

アカメSPは程よく粘りがあり、竿を曲げてもその復元力で魚を寄せてくる事が出来ます。釣り人への負荷は増えますが魚とのやり取りを楽しむのには向いています。ショアウェーブは竿の粘りは少なく、高い反発力でリフトし魚を寄せる事が出来ます。

ポンピング時のリフト力
アカメSP ★★★★
ショアウェーブ109 ★★★★★

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総評

急深かつ石の多い地形からメタルジグを使うケースの多い静岡サーフ。40gのメタルジグをより遠くへ遠投出来てキビキビとルアーを動かす。フッキング後もラインを岩場に当てる事無く素早く勝負したいためにバットパワーで一気に魚を剥がす。この動作を実現しやすいブランクという事で「ロジギア ショアウェーブ109」を選ばせていただきました。もちろん地域性や個人の好みによってAK1150が優れているという方もたくさんいると思いますし我々もシチュエーションによってはAK1150をオススメします。

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それぞれのオススメの使用法と選び方

あくまで個人的な感想になりますが参考にしていただけたら光栄です。

アカメスペシャルAK1150オススメの使用法と選び方

25g程度のプラグルアーでのプラッギング、30g程度のショアジギングであればベストなブランクです。MAX50g表記ではありますがブランクのベストとは乖離がありますので重たいルアーを投げたいのであればAK1160などにクラスアップした方が良いです。サーフでのシーバス、フラットフィッシュ、ワラサクラスの青物、サゴシ(サワラ)タチウオにもオススメのブランクです。竿を曲げて魚を捕るのが好きな方に向いています。

ショアウェーブ109オススメの使用法と選び方

40g程度のショアジギングがベストです。また少し重ためのプラグルアー(30gを超えるような)でのプラッギングにも向いています。ポイントにもよりますが磯でのヒラスズキでも活躍出来ます。MAX50g表記ですがメタルジグはなんとか50g、プラグは40g程度までが限度です。サーフでのブリクラスの青物、大型シーバス、サゴシ(サワラ)、タチウオにもオススメなブランクです。竿のパワーで魚を寄せるのはもちろん、リールを駆使する釣りが好きな方に向いています。

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まとめ

サーフブランクを選ぶ材料の一つとしてお役に立てたでしょうか?

今回は「ロジギア ショアウェーブ109」を選定させていただきましたが「ロジギア」よりも「マグナムクラフト」シリーズが優れている点で最も大きいと思う点があります。それはラインナップの多さです。「ロジギア」のサーフシリーズには2機種しかないのに対し、「マグナムクラフト」のAKシリーズは13機種もあります。シチュエーションによって長さと強さを選べるところが非常にいいところですね。

ロッドビルディングに不正解は無く、可能性は無限大です。自分だけが満足する竿を作れるのがロッドビルディング最大の魅力!みなさん是非楽しんでください!我々タックルオフスタッフもロッドビルディングの楽しさを伝えるべく努力しサポートしていきます。


記事執筆中吉田店大戸

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店舗情報:イシグロ静岡中吉田店 タックルオフ静岡中吉田店
所在地:静岡県静岡市駿河区中吉田18-8
特徴:駿河湾や静岡サーフのルアー釣り、エサ釣り、船釣りから静岡の河川(安倍川、藁科川、
興津川、芝川、潤井川、大井川
など)の渓流釣りや鮎釣りまで商品を揃え、情報を発信しています。
併設のタックルオフ中吉田店では、釣竿を自作するロッドビルディング用品の販売から釣竿製作・修理の相談まで行っております。
また中古釣り具の販売・買取りも行っており釣り人のフィッシングライフを完全サポートしております。

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