こんにちは 愛知エリアフィッシングアドバイザーの宮崎です。
大型連休もあと4日、昨日から今朝にかけての雨はすごかったですが、今日からまた天候は回復してくれそうでよかったです。
出典:「第3管区海上保安本部調査」(海上保安庁) http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN3/kaisyo/kaikyo/sokuho/sokuho.html
三管区海洋速報 海流概況図 第17号(平成30年4月26日発行)をトリミング加工して掲載
下の図は2018年4月26日発表の海流概要図です。
黒潮の大蛇行は相変わらず続いています。4月初旬には伊豆半島の南から黒潮の分流が西向きに入り込んできて御前崎から渥美半島の沿岸水温が17℃前後と非常に高い状態となりました。
しかし、下旬には分流の勢いは収まり、水温は安定傾向に向かうと思われましたが、大型連休が始まると同時に再び西向きの分流の勢いが強まり、御前崎から浜名湖沖にかけての沿岸水温は高い状態に変化しています。
また、それぞれの海流概要図の水温の横に( )で前週の水温が記載されていますが、観測地点では先週と比べて大きな水温変化は起きていないようです。
黒潮本流からの分流の流入による水温変化が顕著になっており、5月初旬現在で沿岸水温が昨年と比べて1~2℃高い状態となっています。
遠州沖のシラス漁も3月末から連日の豊漁が続いており、また、大型連休にあわせたように接岸してきた黒潮の影響により、浜名湖沖~福田沖~御前崎にかけての沿岸にカツオの漁場が形成されて、連日の大漁が続いています。
↑ こちらは上の海流図に現在の黒潮分流の流路を黒色の矢印で付け加えたものです。
5月初旬の最新の海流図については左図に対して黒い矢印で示したように、伊豆半島の沖から東向きに大きく強い分流が入り込んでおり、沿岸の水温を押し上げています。
また、沿岸水温と分流水温の差が大きく、分流の北側は等温線の詰まった状態となっており、カツオ等の良い漁場が形成されています。
静岡県から三重県沖にかけての水温分布図を見る限り、冷水界の顕著な存在は確認できませんので、黒潮分流の流路変化に影響されながらもこのまま夏の海に向かっていくと思われます。
遠州灘表浜沿岸や伊勢湾内のシロギスについて、先号では例年よりも早くなる可能性が高いとお知らせをしましたが、残念ながら昨年並み~やや遅れての釣れはじめとなりました。
原因は定かではありませんが、思うに急激すぎる水温上昇が影響したのかもしれません。
今後の釣種釣況の傾向と見込み
三重熊野灘エリア
沿岸水温は順調に上昇傾向を示しており、5月初旬現在の沿岸水温は17~18℃。御前崎からの黒潮分流の流勢によっては一気に20℃台の高水温となる可能性もある。
ティップランのアオリイカはムラはありながらも大型の釣果が期待できる。
尾鷲、紀伊長島ではジギングやタイラバの釣りが中心となる。
日本海エリア
福井エリアのムギイカが4月後半から釣れだしている。イルカが多く、水深の深い沖の釣り場での釣りが中心であるためか、釣果自体は昨年よりも少なめではあるが、これから水温が上がってきて浅場で釣れ出せば手返しもよくなって数が伸びるようになる。
青物ジギングは敦賀エリアよりも三国エリアのほうが好調が伝えられているが、かわりに敦賀エリアのタイラバは絶好調。イカメタルにあわせてこちらも楽しめそう。
敦賀エリアの岸っぱりの釣りものではちょい投げのシロギスは釣れはじめているが4月下旬現在ではまだ子アジの回遊が見られない。予想は難しいが、おそらく大型連休中~開けるくらいには釣れはじめるのではないかと期待したい。
愛知~静岡エリア
伊勢湾エリアのターゲットの中で釣果が安定しているのはカサゴ、メバルの根魚。沖に出られれば大物も狙えるが、近場でも釣れるため風が吹いた時でも出船できるのがうれしい。
また、大山沖のアジサバが4月に入って釣果が伸びて釣り人が増えたが、4月下旬からサバの釣果も急上昇!例年人気のターゲットとなるアジサバは、これからサバ中心で釣り人を楽しませそう。
中深海のアカムツは3月に入ってから好釣果が続いているため、人気の釣りものになっているが、東からの黒潮分流の影響によっては難しい釣りを強いられる可能性もある。
また、大山沖のムギイカについても5月5日以降に情報が入るはずなので、一報に期待したいところではあるが、今年はサバの魚影が濃いということで直結の仕掛けでないと釣りが成立しない可能性が高い。
伊勢湾内堤防は4月下旬からぼちぼちとチョイ投げでシロギスが釣れはじめた。これから一気に釣果が上昇しそうな気配。
静岡方面では乗っ込みマダイのトップシーズンとなるが、5月中旬頃には釣果は下降線をたどると思われる。ただ、イサキも順調に釣れているため、マダイ用の超ロング仕掛けとあわせて6mのイサキ仕掛けの用意も必須。
静岡県の浜松ではこの時期に釣れる上りガツオが旬の食材としてもてはやされています。
カツオの漁師さんたちは、曳釣りで釣り上げたカツオを即座に締め、身が硬くならないように慎重な温度管理をして水揚げをします。
近海で釣られ、適切な処理を施されたカツオはもち鰹と称され、厚めに切られた刺身はニンニクや茗荷、大葉などの薬味とあわせて食すのが浜松のもち鰹の楽しみ方です。
今が旬のもちもちの上りガツオ、美味しいですよ~♪
以上、まったくもって私の私的な予想ですので、もし予想が外れてもノークレームでお願いいたします(笑。