イシグロ岐阜店(受付担当スタッフ井畑)より、
リメイク、リペア依頼品が入荷しました!!
こんにちは、
工房担当の福田です。
今回の依頼品は、
シマノ 鮎竿 「プロセレクトTF K90NA #8V」
依頼内容は、「カーボンロービングを巻いて補修」
折れた破断面の状態、剥離は内部にも広がっている!
カット位置を確認すると、、、。
(上部)内部を覗きヒビが入っていない約50mm位置。
(下部)バット側も約60mmがカット予定位置。
通常作業として2点、、。
1点目は、割れたブランクを上下カット。
カット後の上下カーボンをまたぐ様にカーボンパイプを被せた後全体をロービングする。
ただこちらは、太くなり見ためも悪く重さも出る。
2点目は、他の鮎竿からハカマ作成用の素材をカットして加工していく。
現時点で上手く合う素材が無い事。
そこで提案として、
受付担当スタッフ井畑にカーボンロービングでは無く、
折れた元竿#8V自体を大きなハカマ(ただエンドを加工するだけですが、、。)として、
加工すれば、先に思いついた2点よりも強度の問題や他の素材を使う事で、
感度やフィーリングの違いが出難い事。
メリットは、
この状態から、素材をそのまま使用でき低価格で直せる事。
デメリットは、
V8(元竿)が短くなり、純正のフタ栓が出来ず持ち運びが不便となる。
以上の提案と現状をスタッフ井畑からお客様へ説明して頂く、、、。
後日、
無事提案もお客様の了承を頂けたので再開。
折れたエンド部の使える箇所を回収して加工する。
鮎竿のグリップ内部は、強度を出す為2重構造になっている。
そこでエンドキャップをカットしてグリップ加工していく。
上部をカットして、エンドキャップを外して逆差しする。
差し込んで止まった位置でカットすれば、正常の差し込みで入ると言う寸法、、、
マスキングテープ位置でカット。
大体40mm入る。
エンドキャップのネジ切り部が8mm入る為、
その長さ分を残して接着すれば、グリップの一部とエンドキャップがそのまま使用出来る。
仮組みイメージはこんな感じです。
コアテープを細くカットする。
アンコとして貼り、段差面を増やし接着強度を出す。
エンドのスクリューネジ部の確保も十分出来ている。
グリップの長さは純正に近くしたい。
「プロセレクト TF」は、スレッド巻き部で全て隠す。
スレッドのブラックを巻き表面をならす。
エポキシコーティングをして厚みを出す。
カットしたエンド部との段差をこの時点で無くす。
グリップ全体をサンディングペーパーを掛けて表面をならす。
ジャストエースの
無地の収縮チューブを使用。
グリップの長さより少し長めに取り、
ヒートガンで遠目の端から手前に、
ゆっくりと漏れが無いか確認しながら収縮させる。
グリップの長さは大体純正品と変わらない状態。
前後のチューブをカットする。
デザインナイフでマスキングテープの端の表面を1周浅く切れ目を入れてから、
引っ張りながら切ればブランクにはほとんどキズが付かない。
真ん中の写真。内側のカット面がギザギザなのは引っ張りながら切ったからです。
前後の両端の処理が完成。
純正のエンドキャップも付ければ違和感無し。
手前が純正のグリップ。
シルバーのスレッドが入っているので似せてスレッドを入れます。
フロントはシルバーとブラック、リアはブラック1色で巻き上げる。
グリップの収縮チューブが無地な為、
変な違和感が無い。
エンドキャップの素材を活かしてシンプル仕上げ。
後は両端をコーティングして完了。
少しでも純正パーツを活かせる事が出来て良かった。
しっかり梱包、カットしたグリップの残りも一応返却する。
ご依頼店のイシグロ岐阜店へ、
定期便にて返送致します。
今回の工賃金額は、4,840円 (税込)となります。
#8Vを母体にグリップ加工したので今回は低価格で出来ました。
ご参考までに、、、。
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