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こんにちは。中古・メイキング担当の守田ですヽ(^o^)丿
当店のクラフトルームで開始された新企画!(前回ブログはこちらから→ ド素人バウアーのロッドメイキング奮闘記~グリップ組み立て編)
今回は・・・・
ガイド取付編です。
前回グリップの組み立て完了したので、今回はガイドの取り付け面を決定していきます!
バウアー(稲葉):そもそもガイドの取り付ける面はどこにつけても良いんですか?
守田:できればブランクの特性を理解して、ガイドを取り付ける面を決定した方がベストです。ブランクは芯金にカーボンシートを巻きつけて作られるので巻きはじめと、巻き終わりが重なる部分があります。つまり、そこが一番硬く、安定しない面となります。
バウアー(稲葉):ということはそこが一番反発力を生かせる面になるんですか?
守田:そういうことです!
バウアー(稲葉):では、その面をどうやって見つけるんでしょうか?
守田:まずマスキングテープをして、ブランクを床につけ、軽く曲げた状態でブランクを回してみてください。
バウアー(稲葉):こんな感じですか?回しているとグリン!っと回った後、ピタッと止まる場所があるんですが!?
守田:止まった場所が安定している状態なのでその側面が一番反発力のある面となります!マジックで印をつけておくとわかりやすいですねー。今回はスピニングロッドとなるのでガイドはその面と正反対の面に取り付ければOKということになります!ファイブコアさんのカタログを見るとわかりやすい解説がされているのでおススメです♪
バウアー(稲葉):これでガイド取り付け面が決定しましたね!次回はガイドバランス、ガイドセッティングについて教えて下さい。早くガイドを固定したいです!
守田:ガイドをつける面が決定したので今回はガイドの種類とガイドのセッティング位置を決めていきましょう♪
まず、ガイドの種類ですが主にステンレスフレーム素材のものと、チタンフレーム素材のものどちらが良いですか?
ガイドリングもSiCとトルザイトリングの2種類ありますが・・・・
バウアー(稲葉):そもそもステンレスとチタンの違いって何ですか?
守田:ステンレスはチタンに比べ重く、チタンより錆に対しての耐性が劣ります。SiCとトルザイトの違いは簡単にいうとトルザイトリングはSiCリングに比べ軽くて強いということです!
つまり、ガイドが軽いということはティップの収束が早くなりキャスト精度が上がり、操作性も上がるので結果、感度を得られやすいというメリットがありますね~。これだけリングの厚さも違います。
バウアー(稲葉):感度が重視されるトラウトロッドではトルザイトガイドは魅力的なのでこちらにします!
バウアー(稲葉):ガイドを取り付ける位置・間隔が全くわからないですが・・・・・
守田:初めてだと当然わからないですよね・・・・。そんな時に便利なのがこちら→富士工業さんのガイドスペック表
これを参考にガイドの種類・間隔を決めていくと間違いないですね。後は各メーカーさんのロッドのガイドスペック参考するのもありですよ~。最初はこういったものを活用しましょう!
バウアー(稲葉):ちなみにこの数字と、LとかMとかHって何ですか?
守田:この数字はガイドのリングサイズ、アルファベットはガイドの足の高さを表しています。Lであればロー、Mであればミディアム、Hはハイですね。
今回使うのはこちらのガイド!
まず、これをマスキングテープで仮止めしていきます。間隔は定規等ではかればOK。
全てつけ終わったら実際に糸を通してロッドの曲がりを確認します。極端にラインに角度がついていなければ問題ありません。実際にキャストしてみるとベストですね!
今回はこんな感じでガイドセッティングし曲げてみました!
↓
今回はこのバランスで問題なかったのでこれでガイドサイズ、位置はこれで決定!!
守田:いよいよガイドをブランクに取り付けていきますよ~
バウアー(稲葉):そもそもガイドはどうやってブランクに固定していくんですか?
守田:通常は糸を巻きつけてガイドを固定して、その後、ガイド用のエポキシコーティング剤を塗って硬化させていきます。
まずは、ガイドの仮止め!ガイドセメントと呼ばれる接着剤を利用すると便利ですよ~。熱を加えると柔らかくなるのでこれをガイドに少量付けブランクに接着。熱を加えると簡単に接着が緩むので位置調整をするのが非常に簡単になります。
バウアー(稲葉):仮止めの段階でガイド位置は決定してしまうんですか?
守田:そうですね。その方が微調整も少なくて済むので仮止めは重要です!では実際に取り付けてみましょう!
バウアー(稲葉):まずはトップガイドですね。やってみます。
続いて、下のガイドをガイドセメントで仮止めし、スレッドを巻く幅のところにマスキングテープを取り付けます。
バウアー(稲葉):スレッドの幅はどうすれば良いですか?
守田:ガイドの足部分は全て覆わなくてはならないので最低限そこまでは巻くようにしましょう。あとは好みもあるので長めに巻いても短めに巻いても問題はないですよ。巻き方は言葉で説明するのは難しいのでこちらを見ていただくと非常に分かりやすいですよ~⇒富士工業誰にでも出来るロッドビルディング
バウアー(稲葉):これは分かり易いですね!では挑戦してみます。
そしていよいよ糸巻き!今回はバウアーお気に入りのこの2色で巻いていきます。メタリックシルバースレッドを3周巻いてからのメタリックグリーンのスレッド巻き!
バウアー(稲葉):メタリックスレッドはすぐクルクルくせがついてしまって巻きづらいですが・・・・
守田:そうなんですよ~。必要以上にボビンから糸は出さないようにして巻くのがコツです!
巻き終わりはこんな感じでできました!他の箇所も全て巻いていき無事糸巻き完了!
無事難関を突破してこの笑顔!
守田:前回ガイドをスレッドで固定することができたのでいよいよこちらにコーティング剤を塗り、ロッドとして使用できる状態にもっていきます!
バウアー(稲葉):そもそもガイド専用のコーティング剤を使用しないとガイドは固定できないのですか?
守田:専用のものを使用してもらうのが間違いないですね。いわゆるエポキシと呼ばれているものですが容易に厚みが出せ、硬化後の塗膜も強いので各メーカーから出ているものを使用すれば失敗は少ないですよ!
今回は当店自慢の『UVハードナー』という特殊な機械を使ってコーティングを行っていきます。
まずはロッドドライヤーという機械に竿をかけ回転させましょう!
バウアー(稲葉):なるほど!この機械を使うと安定してコーティング作業が出来そうですね♪
守田:そうです!常にロッドを回転させておかないと塗ったコーティング剤がたれてしまい上手く仕上げが出来ないのでコーティング作業には必須の道具ですね~。UVハードナーを使用するときは専用のコーティング剤があるので今回はこちらを使います。
バウアー(稲葉):では、塗ってみます!
守田:一回目は両サイドに液を残し、中央部は余分な液を取り除くように塗ってみてください!二回目以降から厚みを出すようにして3回の塗りで仕上げとなります!
アルコールランプであぶると液が柔らかくなり余分な液が出てくるので筆で吸い取る感じです。後は液が平らになろうする力を利用して平らにするイメージです。
バウアー(稲葉):こんな感じで良いんですかね?なんとなく上手く塗れている気がします。慣れてくるといがいに簡単ですね~
形が整ったらこの機械に入れれば良いんですね?
守田:そうです!完全に硬化するまで15分ほどなので即日仕上げが可能ですよ~。後は全てのガイドも同様の手順で作業を行ってください。
バウアー(稲葉):完成しました!
守田:では、最終工程のネームシールの取り付けですね♪
まず、巻いたスレッドにコーティングを2回かけ平らにしていきます。ガイド同様にコーティング剤を塗ってみてください。
バウアー(稲葉):ガイドで慣れたのでなんとかいけそうです!こんな感じでよいですか!?
守田:平らになっているのでこれにネームシールを貼っていきます。まずはシート状になっているものをカッターナイフでカットします。次に接着面に霧吹きで水をかけそこにシールを貼ります。水をかけると接着面の空気が抜けやすくなるのでやってみて下さい。
バウアー(稲葉):なかなか真っ直ぐはるのが難しいのでマスキングをしてから貼ってみます!なるほど・・・、これで真っ直ぐ貼れました!
守田:そうしたらいよいよ最終のコーティングです。先ほど同様の塗り方で大丈夫です!
バウアー(稲葉):いよいよですね。気合を入れて塗ります!後はUVハードナーに入れて硬化を待つのみ・・・
守田:そういうことです。
バウアー(稲葉):やりました!遂に完成です!!
無事完了し、この笑顔!難しい手順もいくつかありますがオリジナルロッドを完成させる喜び、満足感は格別です!当店ではロッドメイキングに関するお悩み、疑問などに全力でお応えします!
この企画は今回で終了となりますが、また新たな企画を検討中ですのでそちらもご期待下さい!
興味を持っていただいた方はメイキング担当守田までお気軽にお問い合わせ下さい!
皆様のお越しをお待ちしております!
興味のある方は是非ご覧になって下さいね。
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