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2016年6月沼津店ブログ久しぶりに、飾り巻きします。

2018/05/22
  • 2,015 view
  • ロッドビルディング・カスタム

こんにちは、リメイク、リペア担当の福田です。

今回の依頼は、常連さんからの依頼をご紹介致します。

お客様のオリジナルロッド、フロントグリップ上部に、約10cm飾り巻きの依頼を受けました。店頭からこの商品と同じ様に飾り巻きして欲しいと言われて、早速糸巻きに取り掛かりました。

 

飾り巻きは久しぶりでした。(1.2年ぶりの様な?)余り注文をうけないので。

メーカーさんの飾り巻きなども見栄えの良い、シェブロン(うろこ模様)が

商品に多様化されている場合が多いです。そのシェブロンに挑戦します。

 

 ※お客様からお預かりしました、オリジナルロッド! 

 

 お客様が店頭より持って来られた商品と、同じ様な飾り巻きを行います。

難しい飾りで無くて良かったです。

(すみません、あまり複雑だと出来ません。)

 

 

 上が商品です。 下のロッドは、お客様が持ち込まれたオリジナルロッドです。

これから久しぶりの飾り巻きを行います。

下地の確認とスレッド探し中。

 

 シェブロン(うろこ模様)でも基本的な飾りのスタイルです。

スレッドのセンター出しを失敗するとシェブロンの形が崩れ目立ちます。

キッチリと計って行きたいと思います。

 

 お客様がフロントグリップ上に巻いてある飾りから、

その上10cmの再度飾り巻きを行います。

 

 スレッドと帯糸は、近い色をチョイスしました。

マタギさんの帯糸が一番色合いが良かったので、この帯糸を使用します。

太さが合っていない所は、巻きの回数で補いたいと思います。

 

 

 土台のスレッド巻きを10cm分行います。しっかりと詰めて巻かないと

メタルスレッドは、隙間がとても目立ちます。下準備はしっかりと行いましょう。

 

 

 

 メタルスレッドを土台に使用すると、上に乗せるスレッドが滑り易いので、

セロテープで止めるテンションと、スレッドに掛けるテンションに気を付けたい。

 

最初のスレッドを見つけ出せば、組み方は交互となります。

ひし形の1個だけ見て頂くとシルバースレッドから始まっています。

それではシルバーから右、左と交互にスレッドを入れて行きます。

  

 

 

 シルバースレッドを右方向へ3本束で巻きます。今度は、左方向へ3本束で巻きます。

 

 

指定 10cmの間に、等間隔でスレッドが入っているか確認します、曲がっていたり、間隔が違っていると失敗です。横から見て、全体のバランス間隔が取れているかしっかり見ます。このスレッドのラインが基準となります。(時間が掛かってもここで、要所を押さえる。)

 

 先程は、表から右、左を入れました、今度は、裏から右、左を入れると、全体の形が作られて来ます。この時にひし形が、全体的に等間隔か確認します。ズレの補修はこの時にやっておけば後は、交互にスレッドを入れるだけなので楽です。

 

 

 シルバースレッドを基準にブルーのスレッドを右、左と交互に入れ、裏側にも同じ動作を繰り返します。見本ロッドのスレッド本数と、ブランクの太さを考えながら合わせて行きます。

 

 

 裏側にもブルースレッドを交互に入れます。

手前からスレッドを入れていくので、

上方に余りのスレッドが、集っていきます。

 

 

 

 スレッドを入れる順番を間違えると、飾り巻きの表面パターンにしっかりと現れて来ます。入れ方の順番は確認する。

(飾り巻きをされるお客様はご存知かと。)

 

 今度は帯糸を入れ交互に組みます。帯糸もある程度テンションを掛けて巻かないと、

広い分だらけてしまうので気を付けて作業を行います。

 

 最後にシルバースレッドを交互に1本づつ入れて完成です。作業中に出来た隙間をしっかりと、中心に押し上げてひし形を整え処理します。この作業もこの段階で、表と裏を確認して行います。後は、余りのスレッドをカット、エポキシコーティングでフィニッシュとなります。

 

 

 

お客様の持ち込みブランクの太さで、シェブロンも太く大きくなりますが、ひし形の1個を見比べてもらうと同じはずです。最初の基準スレッドを鋭角に入れると、ひし形の角度も鋭角に設定出来ますが、10cmのなかに入れるシェブロンの個数が減ってしまうので、ある程度見栄え立つ個数が必要となり、角度を緩めて個数を増やしました。

 

 

 

 止めのセロテープから大分はみ出ているスレッドが勿体ないですが、テンションを掛けたり、イレギュラーを考えて、最初に長さを設定してスレッドカットを行ったので、飛び出ています。

(これは、実際カットミスです。)

 

 

これから、出ているスレッドをカットし、コーティングを行います。

上部のスレッドをカットしました。

 

 

 これから下部カットを行います。下部でテープ止めしてから上部へスレッド巻きを行っているので、下部は大体スレッドが揃った状態で処理出来ます。下部は余り手が掛かりません。

 

 

 コーティングを薄く1回掛けます。

後は、出ているスレッドをデザインナイフで丁寧にカットして切り揃えるだけです。

上部終了。

 

 

下部も上部と同じくカットして行きますが、お客様が、巻いたメタリックスレッドまでコーティングしていません。カットしない様に、テープを剥きながら余分な所をカットして行きます。

 

 

 ※マスキングテープから、止めのメタリックスレッドを巻いて行きます。

 

下部もこんな感じです。

 

 ※やっとサッパリしました。

 上下の止めをブルーメタリックスレッドで巻き上げ後は、

全体にコーティングを数回行い厚みを出して終了です。

 

※後は、ロッドメーカーに掛け、コーティング、回転中!

コーティング中、1回目です。後2回程実施します。

休み明けに最終のコーティングを行うつもりです、

代金とコーティングの説明は、

済んでいたのですが・・・

 

 竿が無い!

 

 休み明けに、フィニッシュコーティングを行うはずが、その竿が無い、相方に聞くと自分が休み中に、お客様が釣りに行くと言って、持って行かれたと言う事で、肩透かしを喰ってしまいました(笑)。ご来店される度に「早く釣り行きたい」と言われていましたが、コーティングの厚みが、その状態で良ければですが、、。1週間に2.3回は顔を出される常連さんで、昔からアクティブでトリッキーな動きをする方なので、今さら驚きはしませんが、後日お客様に確認をとります。(いつでもコーティングはできるので)。

 

 と言う事で、申し訳ありませんが、

コーティング完成の写真はありません。><

 ※作成の流れからご想像下さい。それでは、次回も色々な依頼品を載せて行きます。