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2016年8月沼津店ブログメガドライM2 の リールシート 移動

2018/06/02
  • 2,212 view
  • ロッドビルディング・カスタム

こんにちは、リメイク、リペア担当の福田です。

今回の依頼は、

パイプシートの下げ移動の依頼を受けました。

 

 

パイプシートの接着剤は基本温めると緩みますが、

非常にデリケートな作業となります。

 

 

 

 

※元の位置は、バットエンドから62cmとなります。

 

 

中古品で手に入れた商品と言われていましたが、

ほとんど使用されていない美品です。

キズを付けない様に慎重に作業工程を詰めます。

パイプシートを挟む様に上下にシルバーのリングが接着してあります。

下のリングを移動させて、下げ一杯までパイプシートを持って行きます。

 

 

※パイプシートとリングを下げた所です。

 

パイプシート下の接着面を、後から耐水ペーパーの細目で綺麗に処理します。

 

 

 

※間13cm下げました。

 

 

※パイプシートの背割りを行わず下げました。

 

 

※いらないマメ発生。

 

いつもは、パワープレイはしないのですが、

温めてから力一杯後方にネジるので要らないマメが出来ました。

こんなご褒美は欲しく無いのですが、

毎回両手に頂きます。

これがまた触ると地味に痛い。

 

 

 

 

※バットエンドから49cm位置に移動。

 

後方のリングを目一杯下げると、

前方のリング位置は49cm止まりとなります。

元の位置より13cm下がった状態です。

 

 

 ※これからパイプシートが移動する位置の塗装を剥がし接着面の下地を作ります。

 

 

マスキングテープが下げ止まりとなります。

その間の塗装は一度剥がし下地を出します。

ブランクとパイプシート間に、接着材を塗る隙間を稼ぎます。

 

 

 ※赤を発色させる為の下地の白色が見えています。

もう少し塗装を落とします。

 

 

 ※塗装を剥がし接着面の隙間を稼ぎこれから接着に移ります。

 

 

 ※エポキシボンドで下方チェックまでが接着面です。

 下方リングまでしっかり接着剤を塗ります。

 

 

 ※目一杯押し込み接着します。

 溶剤で拭きます。

 

 

 ※余分なエポキシは溶剤で拭き取り接着は完了しました。

 

 下方部の接着処理は完了したのでこれから上方部の処理を行います。

 

 

 

 

 ※元の位置ブランク表面処理終了!

 

 元のパイプシート位置下地処理を行い、

古い接着剤の除去を耐水ペーパーの800番から

1000番の目の細かいペーパーで処理完了。

 

 

 

 

 ※スレッドの黒でブランク下地を巻き上げて隠します。

 

 上からシルバースレッドを3周入れ、

後はブラックで下方まで巻き上げました。

 

スレッド表面のならしも終了。

これからコーティングに入ります。

 

 

 

 ※コーティングも乾燥し完成しました!

 

 パイプリールシートの下方部移動も無事完成終了致しました。

お客様にも引渡しとなり喜ばれたので一安心。

 

ブログ掲載も快く承諾されたので、ご報告とさせて頂きます。

 

 

パイプシート移動について、

パイプシート移動は、

竿によって簡単に移動出来る物と、

残念ですがその逆もあります。

 

お受けしたお客様には、

失敗も含めて御了承を頂いて、毎回チャレンジとなっています。

熱を通すので、変形や変色もあります。

(見た目での熱量判断が出来ないので、どの位竿にダメージを与えならが、

作業が行われているか分かりません。)

リスクは高いです。

 

唯一の救いは、毎回お客様には、

「失敗しても良いからやって見ろ!」の言葉を頂いているので、

大胆に実施させて頂いております。

 

すみません、失敗もあります。

 

今回は成功事例です。

なるべく、成功率を上げる作業工程や技術習得は、

模索、修行中です。 御了承下さい。